先日、近代日本の住宅建築の大御所、吉村順三先生の八ヶ岳高原音楽堂に行ってきました。奏者がステージに立つと、一面が白く霧に覆われ、ずしっと1本のカラマツがステージの背景になっていました。このステージには壁がなく、すべてガラス張りとなっていて、奏者が自然と一体になれるように演出されています。
世界的に有名な音楽家に愛されてきた小ホール(250名)です。残響時間は驚異の1.6秒という素晴らしい音響空間です。
最近ではピアニストのブーニン、古いところでアシュケナージ、リヒテルなどが好んで演奏されています。木のぬくもりとコンクリートの存在感のコントラストが居心地の良さを提供してくれます。
小ホールなのに実家のリビングに帰ってきたような安心感を感じます。
この安心感、居心地の良さを私たちの住まいづくりに生かしていきたいと思いました。